歯科医院の設計に、スタッフさんを巻き込もう!!

歯科医院で使うには

歯科医院の計画を始める場合、順序としては一番初めに先生とお話しをさせていただきます。その際に先生の希望や医院の理想や夢などもお聞きします。そして次に新築の場合は図面によるレイアウトのチェックや、全体的なイメージ、患者さんやスタッフさんをイメージした導線チェックをします。

改装の場合は建物は決まっていますから、既存のレイアウトの見直しをする事から始まりますが以後は新築の際の手順と同じ進め方になります。

患者さんがどこを通ってチェアに座り、レントゲン室に移動するかは先生との打ち合わせである程度イメージできます。ただ既存のスタッフさんや新規採用されたスタッフさんを交えた打ち合わせをどのタイミングから始めたらよいか。

そこはいつも悩みどころになります。

スタッフさんを打ち合わせに巻き込んでいくのに、早すぎてもイメージが伝わらないし、遅すぎると工事に間に合わない。それに初めのうちは参加したくないスタッフさんもいます。でもだんだん話が盛り上がってくるとスタッフさんのほうからどんどん連絡が入るようになります。そうなったら先生も止められまらせん! いい風が吹き始めます、船が風を受けて動き出すように打ち合わせは楽しいものに変わっていきます、そしていつの間にかチームの結束が固まっていきます・・・このあたりの感じを経験した先生はどのくらいいるのでしょうか?

私が今までお世話になった歯科医院では、平面図が決まった段階から打ち合わせに参加していただけるように先生に相談しています。遅すぎるよりも早い段階のほうが軌道修正が容易であり、スタッフさんのモチベーションを次第に上げていく効果を実感できるからです。

医院にとって改装も新築も、とても大きな投資をするビック・プロジェクトです

スタッフさんを巻き込んで「自分たちの歯科医院」としての愛着を持って働いてもらうためにも、先生にはスタッフさんに設計を任せる機会を作ってもらえたらと思います。先生一人では医院の運営はできません、スタッフさんは強力な味方であり、パートナーにもなりえます。ただし最終的な責任は先生が負うことになるので、スタッフさんに任せる部分は先生もよく理解していただく事は必定です。

工事にかかる予算は先生の負担です、工事途中から変更をかけて予算オーバーになるよりは事前にスタッフさんにも現場の状況を把握してもらい、予算も理解してもらえば最終的には予算のブレは想定内に収められます。

そして工事が完了してからも、自分が携わった医院の使い勝手にスタッフさんは上手くいった部分と足りなかった部分の両方に責任を感じてくれます。医院が開院ししばらく使っていくとよく聞かれるのは

棚板が足りない

引き出しの数が多すぎた

ごみ箱の位置を変更したい

iPadなどの置き場を増やしたい

掃除道具入れなどをもっと充実させたい

棚の中が見えないように扉を追加したい

などなどいろいろ出てきます、それはもう沢山・・・

大切なことは自分で考え使ってみた結果、上のような事が予測できないのだと理解することです。

IKEAキッチンは部材の寄せ集めの家具です、なので棚板だけでも引き出しだけでも追加購入が容易です。

代理店もディーラーも要りません、ネットからオーダーしてカード決済で医院に直送できます。

またごみ箱問題などで、後から家具の構成の変更も固定してあるビスを取り外すだけで移動も可能です。

だから開院してからでも医療機器のレイアウトが思ったよりも・・・となっても最小限のコストで変更が可能です。どんなに事前に考えても使ってみると違ったと思う事はだれにでもあります。後から移動ができる家具は、運営の重要な機能を詰め込んでもいつでも対応ができます。

オーダー家具や建築の造作では、ビスを外すだけというわけにはいきません。そしてその都度工事費が発生し、その都度経費の負担を先生がすることになります。

私がお世話になった先生方は、この提案に理解をいただきスタッフさんが打ち合わせに参加する時間を調整してくれます。スタッフさんの打ち合わせ時間も医院にとっては大事な経費の一部です、私たちはその時間が無駄にならないようにその都度図面を訂正し、コンセントや給排水の位置を移動し、壁に補強入れる指示や、時にはマグネットが使えるように壁に鉄板る指示図面を作ります。

この一連の作業をしてから工事を進めていくと、工事途中で現場を見てもらってからもスタッフさんから新しい意見がどんどん出てきます。工事の途中ならいろいろな調整もコストは最小限で済みます。何より医院の使い方を理解しているからこそ、出てくる意見にはどんな立派な設計士さんでもかなうわけがありません。

設計に任せてあるから大丈夫と考えている先生は、大きなコストの誤差が出てくるまで気が付かないのが実情です。

重要なのは医院への愛着をもったスタッフさんが育つことは、医院にとって大きな資産になるという事です。

愛着のある医院で働いているスタッフさんから対応を受ける患者さんにも、同じく医院への愛着が生まれると思いませんか?

そしてスタッフさんが仕事だからとだけ割り切って働いている医院で永く働きたいと思うでしょうか?近くに新しい医院ができればのぞいてみたくなるかもしれません。

昨今の離職率と求人費用を考えると、辞めやすい医院にしない事の重要性がどれほど高いかは経営者ならだれもが知っていると思います。

いいことだけを言う設計士や工務店は、工事が完了したら医院に寄りつくことは皆無です。

また医療メーカーも売りたい機械が置けさえすれば目的は達成されます、高額の医療機器の導入までは手を貸してくれますが設置し請求書を渡せばしばらくは姿を見せません。

日々医院を守ってくれるスタッフこそが、高額の医療機器以上に医院の顔になると私は思います。

IKEAキッチンは家庭で日々使っているキッチン家具で構成されています。女性が多い歯科医院の中で使うのに何よりも適していると思いませんか?

さあ、スタッフさんを巻き込んで新しい医院を一緒に考えましょう!!

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