今回も前回に引き続きIKEAキッチン施工後のよくある問い合わせについて書きたいと思います。
6 扉がうまく閉まらない、引き出しの取っ手が邪魔になる
7 棚板が不足した場合、どこでオーダーすればいいのかわからない
8 引き出しトレイが外れることがある、扉や引き出しの調整が自分でやりたい
9 今使っているIKEAキッチンのイメージ変えたい
10 医院の改装工事の際にレイアウトを変えたい
前回の引き続きです!!
6 扉がうまく閉まらない、引き出しの取っ手が邪魔になる
収納の奥行以上に物を詰め込みすぎたキャビネットでは扉が閉まらなくなったり、または扉の丁番が使っているときに外れたりずれたりします。イケア以外でも同じですが「スライド丁番」という部品は昔から使われてきた普通の丁番とはだいぶ違います。特にイケアのスライド丁番は安価でありながら相当優秀です。建具が反ったり傾いたとしても丁番の微調整でたて、横、奥行の調整がプラスドライバー１本でできます。またイケアの他の家具にはついていないソフトクローザーが内蔵されていますので、治療中に扉を閉めても音がほとんどしないゆっくりのスピードで閉まる機能がついています。もちろん引き出しにも同じく、最後の数センチだけゆっくりと締まる機能が付いているものがあります。どこの歯科医院さんでもこれは必要な部品のはずです。また引き出しや扉の取っ手が狭い通路では、下のほうにある場合、スタッフさんが足を引っかけたりぶつけたりすることがたまにあります。そもそも引き出しの取っ手などは通常、金属製のものをお勧めしています。安価で女性が指先を傷つけずに使えるものが最適です。でも通路が狭く足を引っかける可能性がある場合には、やわらかいレザータイプの取っ手もありますので、必要な部分だけ取り換えれば脚の保護にもなります。
ÖSTERNÄS オーステルネス 革の取っ手, なめし革, 153 mm – IKEA
7 棚板が不足した場合、どこでオーダーすればいいのかわからない
IKEAキッチンのオーダーについては前にも記事を書きましたが、イケアショールームに設置されている「IKEAビジネスデスク」をお尋ねいただき、そこで先生方の情報をお伝えしていただくのが何よりも近道です。ちなみに不足した部材を買足すのにもビジネスデスクで問い合わせをするのが一番近道です。電話によるカスタマーサポートやHPはどこのメーカーも同じだと思いますが、正確な品番を指定できないと、商品にたどり着けずストレスが溜まるばかりでお勧めできません。またはこちらに連絡いただければいつでもアドバイスができますので、お気軽にご連絡ください!お問い合わせ (ikea-dekiru-dental.com)
8 引き出しトレイが外れることがある、扉や引き出しの調整が自分でやりたい
IKEAキッチンはDIYでだれでも、組み立てや取り付けができます。先ほども書きましたが扉のスライド丁番は微調整が可能です。また引き出しユニットの前板も上下左右の微調整がドライバーさえあればできます。扉や引き出し程度の調整は少し慣れれば誰でもできますが、取り換える部品が多い場合は大工さんか工務店に頼むのが最適だと思います。ただ何度も書きますが「イケアビジネスデスク」に相談してから工務店を巻き込む順番にしたほうが話がスムーズに進むはずです。工務店もやはり見たことがないもの、扱ったことがないもの、代理店という手数料システムがないものを嫌う傾向にあります。そして引き出しトレイとは炊飯器などを乗せて手前にスライドさせることのできる棚板のことです。この部品は歯科医院の場合、作業台の補助として使ったりカルテを置いたりできます。それが何かのはずみで外れることがあります。直し方は簡単で棚の後ろにあるグリップのような部品を握り、棚板を持ち上げると簡単に外れます。外れたらスライドレールをいったん引き出しの奥に戻し、外した棚板をスライドレールに滑らせながら正面から差し込むだけで再セットができます。いずれにしてもどんな部品でも、簡単に外れるものは簡単にセットもできるという事です。それは専門的な知識が無くても世界中で同じものをみんなが使っている=クレームが少ないいい商品という事だと思います。
UTRUSTA ウートルスタ 引き出し式シェルフ, ホワイト, 40×37 cm – IKEA
IKEAの引き出しシェルフは40センチ６０センチ８０センチの三種類の幅があり、奥行きはいずれも３７センチです。
9 今使っているIKEAキッチンのイメージ変えたい
IKEAキッチンを１０年使った場合に、リメイクをするのは簡単なんです。先ほど扉や引き出しの前板の調整はドライバーがあれば出来ますと書きました。ではすべての扉や引き出しの前板を取り外すことができれば家具の色をイメージチェンジすることもできるという事です。これまでホワイトの家具だったものを表面のパネルだけを取り換えれば、木目の家具に着せ替えができます。もちろん部分的にグレーにするとか、ブラックにするとかでアクセントカラーを後から入れる事も可能です。IKEAキッチンはフレームは全てホワイトですが、フレームに取り付ける引き出しの前板や扉の色は20種類以上もあり、モジュール家具の特性として規格寸法の部品ならいつでも簡単に取り換えができます。利用の方法としては、新築当時は予算調整をするために引き出しや扉を少なめに設置しておいて、患者さんが増えて在庫が増えれば扉や引き出しを単体で追加できます。これが他社の場合、たとえばLIXILやTOTOまたはサンウェーブなどのキッチン家具の場合は代理店経由で工務店を介さないと買えなかったり、メーカーによっては対応できないと断られる場合もあります。またネットで日本のメーカーのキッチン部品にたどり着くのはIKEAの使いにくいHP以上に不可能です。それはメーカーが代理店や工務店を守るためにたどり着けない難しいカタログ表記を採用しているからです。更に定価などはどこにも記載されておらず、たどり着くまでにあきらめてしまうようなシステムで保護されているのが現状です。自由経済のはずなのに・・・建材メーカーのほとんどは今の時代に追い付いていない・・・残念ながらIKEAとは価格も利便性も比較にならないくらい不便にできているのが、工務店や設計士がお勧めする既製家具なのです。
10 医院の改装工事の際にレイアウトを変えたい
改装工事をお考えになる場合、部分的な改装なのか全体的な改装なのかによって、その難易度が変わってきます。本来ならまずは設計士を決めることがスタートとなりますが、部分改装の場合は直接「イケアビジネスデスク」を訪ねてもらうのが近道です。その際IKEAキッチンをよくわかっていない設計士を同行してショールームに来店される先生も見えますが、設計士の情報不足が原因でIKEAの導入を阻止される場合がありますのでご注意ください。医院の計画は医院の先生が主導でするものです、でも設計士が１００人いれば１００通りの計画になります。設計士の力量に大事な医院を合わせていては、使いやすい医院を追求することにはなりません。あらゆる可能性とあらゆる情報収集、結局それは先生方にかかっていることだけは認識しておいてください。
最後に
完璧な設計士は、世界中のどこを探してもいないのです。それは先生方が求めるものが同じではないからです、立地も条件も感性もオンリーワンになるのが普通です。逆にそれは設計料に反比例するのかもしれません、高ければいいものができるでしょうか？レストランでいい食材さえあれば三ツ星シェフになれますか？
IKEAキッチンも完璧ではありませんし、決して安くもありません、でも無駄な投資にはならない唯一の既製品メーカーだと思います。あとはシェフ次第、先生次第という事です。なので楽な道を選ぶ設計士ではなく、医院にとってベストな選択ができる設計士を選びましょう。そうすればきっとIKEAキッチンのセレクトにたどり着けるはずです。
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